膣のゆるみは治療が必要?受診したほうがよい症状と受診目安
膣のゆるみは治療が必要?受診したほうがよい症状と受診目安
「以前より膣がゆるくなった気がする」「お風呂上がりに膣からお湯が漏れる」「性交時に空気が入って音が鳴る」などの変化があると、「病院へ行ったほうがいいの?」「膣縮小治療が必要なの?」と不安になる方もいるでしょう。
膣のゆるみは、出産や加齢に伴う骨盤底の変化などが関係していることがありますが、膣のゆるみを感じるからといって、必ず膣縮小治療が必要になるわけではありません。
また、本人は「膣がゆるい」と感じていても、尿漏れや骨盤臓器脱、性交痛、更年期に伴う膣・外陰部の変化など、別の状態が関係していることもあります。
大切なのは、自己判断で治療法を決めるのではなく、
- どのような症状があるのか
- いつから気になっているのか
- 日常生活や性生活にどの程度影響しているのか
- 尿漏れや痛みなど、ゆるみ以外の症状がないか
を整理することです。
この記事では、膣のゆるみを感じたときに治療が必要かを考えるポイントや、医療機関への相談を検討したい症状・受診目安について解説します。
膣のゆるみを感じても必ず治療が必要とは限らない
膣のゆるみの感じ方には個人差があります。
たとえば、
- 出産後から以前より締まりにくくなった気がする
- 年齢とともに膣まわりの感覚が変わった
- お風呂上がりに膣からお湯が出てくる
- 性交時や運動時に膣から空気が抜ける音がする
- パートナーから「ゆるい」と言われた
といったことをきっかけに、膣のゆるみを意識する場合があります。
しかし、これらの症状だけから、治療が必要な状態かどうかを判断することはできません。
特に、パートナーから指摘されたという理由だけで、膣縮小治療を急いで受ける必要はありません。本人に自覚症状があるか、日常生活や性生活で困っていることがあるか、ほかの症状がないかを確認することが大切です。
膣のゆるみを感じたときは、まず「ゆるいかどうか」だけでなく、「どんな困りごとが起きているか」を整理してみましょう。
産後から膣の変化が気になる方は、産後の膣のゆるみ・締まりを改善するには?も参考にしてください。
膣のゆるみで受診を検討したほうがよい症状
膣のゆるみそのものは感じ方に個人差がありますが、ほかの症状を伴っていたり、日常生活に支障が出ていたりする場合には、医療機関への相談を検討しましょう。
受診を考える目安を、症状別に整理すると次のようになります。
| 症状 | 受診・相談を考える目安 |
|---|---|
| お湯漏れ・膣ナラ | 繰り返し起こり、日常生活や性生活で気になっている |
| 尿漏れ | くしゃみや運動などで繰り返し尿が漏れる、外出や運動に支障がある |
| 膣の下垂感・異物感 | 膣から何かが出てくる感じや、股の間に何か挟まっているような感覚がある |
| 性交痛・膣の痛み | 性交時の痛みが続く、以前にはなかった痛みが出てきた |
| 出血・かゆみ・おりもの異常 | ゆるみ以外に出血、強いかゆみ、においやおりものの変化などがある |
| 生活への影響 | 症状を気にして運動や性交、外出などを避けるようになっている |
「どのくらいゆるければ受診する」という明確な数値基準があるわけではありません。症状が続いているか、本人が困っているか、別の症状を伴っていないかを目安に考えるとよいでしょう。
お湯漏れ・膣ナラが頻繁に起こる
入浴後に膣からお湯が出てきたり、性交や運動をしたときに膣から空気が抜ける音がしたりすることがあります。
いわゆる「お湯漏れ」や「膣ナラ」は、一度起きただけで病気とは判断できません。
ただし、
- 頻繁に起こる
- 以前より起こる回数が増えた
- 下着が濡れることがストレスになっている
- 性交時に気になって集中できない
といった場合には、婦人科などで相談してみるのも一つの方法です。
お湯漏れについて詳しく知りたい方は、膣からのお湯漏れ…。原因と対策は?をご覧ください。
性交や運動時の音が気になる方は、膣ナラ(ちなら)原因と解決策は?でも詳しく紹介しています。
くしゃみや運動などで尿漏れする
「膣がゆるんだから尿が漏れるようになった」と考える方もいますが、尿漏れにはさまざまな原因があります。
たとえば、くしゃみや咳、ジャンプ、重い物を持つなど、お腹に力が入ったときに尿が漏れる症状は、腹圧性尿失禁でみられることがあります。
一方で、突然強い尿意が起こり、トイレまで我慢できずに漏れてしまう場合など、別のタイプの尿失禁が関係していることもあります。
尿漏れは膣のゆるみだけで説明できるとは限らないため、
- 尿漏れが繰り返し起こる
- 尿漏れパッドが必要になった
- 運動や外出を避けるようになった
- 頻尿や急な尿意もある
- 排尿しにくい、残尿感がある
といった場合には、婦人科や泌尿器科、女性泌尿器科などへの相談を検討しましょう。
尿漏れについては、尿漏れの原因は?でも詳しく解説しています。
膣から何かが出てくる・下がってくる感覚がある
「膣がゆるくなった」と感じている方の中には、実際には骨盤臓器脱などが関係しているケースもあります。
骨盤臓器脱とは、骨盤内にある子宮や膀胱、直腸などが膣側へ下がってくる状態です。
たとえば、
- 膣から何かが出てくる感じがする
- 股の間に何か挟まっているように感じる
- 下腹部や膣のあたりに下がってくる感覚がある
- 立っている時間が長いと違和感が強くなる
- 排尿や排便がしにくくなった
といった症状がある場合には、単なる膣のゆるみと自己判断せず、婦人科や女性泌尿器科などで相談しましょう。
骨盤臓器脱では、下垂感だけでなく、排尿・排便・性機能に関する症状を伴う場合があります。
詳しくは、骨盤臓器脱(性器脱)についてもご覧ください。
性交痛や膣・外陰部の痛みがある
性交時の違和感や痛みがある場合も、単純に「膣がゆるいから」と考えないことが大切です。
性交痛には、
- 膣や外陰部の乾燥
- 炎症
- 更年期に伴う膣・外陰部の変化
- 外陰部の皮膚トラブル
- 性交時の緊張
など、さまざまな要因が関係することがあります。
特に、膣を狭くすることが性交痛の解決になるとは限りません。すでに性交痛がある場合は、膣縮小治療を検討する前に原因を確認することが大切です。
性交時の痛みが気になる方は、性交痛についてをご覧ください。
更年期以降で乾燥やヒリヒリ感、尿に関する症状などを伴う場合は、GSM(閉経後泌尿生殖器症候群)についても確認してみましょう。
出血・かゆみ・おりものの変化などがある
膣のゆるみとともに、
- 不正出血がある
- 強いかゆみがある
- おりものの量・色・においなどが変わった
- 膣や外陰部に痛みがある
といった症状がみられる場合には、膣のゆるみとは別の原因が関係している可能性があります。
このような場合は、美容目的の膣縮小治療を先に検討するのではなく、婦人科で症状について相談しましょう。
また、強い痛みや多量の出血、発熱などがある場合には、早めの医療機関受診を検討してください。
日常生活や性生活への影響が大きくなっている
膣のゆるみについて相談するかどうかは、「医学的に重症なのか」だけで判断するものではありません。
たとえば、
- お湯漏れが気になり温泉やプールを避けるようになった
- 尿漏れが心配で運動を控えている
- 性交時の膣ナラが気になり性交を避けている
- 膣の状態が気になり続け、ストレスになっている
など、本人が困っている場合には医療機関へ相談する理由になります。
「こんなことで受診していいのかな」と我慢する必要はありません。治療を受けるかどうかを決めるためではなく、現在の状態や原因について相談するために受診するという考え方でもよいでしょう。
「パートナーにゆるいと言われた」だけでも治療したほうがいい?
パートナーから「以前よりゆるくなった」「締まりが弱い」と言われ、ショックを受けて膣縮小治療を考え始める方もいます。
しかし、パートナーから指摘されたことだけを理由に、すぐに治療を受ける必要はありません。
性交時の感覚にはさまざまな要素が関係するため、パートナーの主観だけから膣の状態や治療の必要性を判断することはできません。
まずは、
- 自分自身もゆるみを感じているのか
- お湯漏れや膣ナラなどの症状があるのか
- 性交時に自分自身が困っていることがあるのか
- 治療によって何を改善したいのか
を考えてみましょう。
膣縮小治療は本人の身体に行う医療行為です。治療するかどうかはパートナーの希望だけで決めず、本人の意思を第一に考えることが大切です。
軽い膣のゆるみならセルフケアで様子を見てもいい?
膣のゆるみに関係する症状によっては、骨盤底筋を意識したトレーニングなどが選択肢になることがあります。
ただし、セルフケアだけで対応できるかどうかは、症状や原因によって異なります。
骨盤底筋トレーニングという選択肢
骨盤底筋は、膀胱や子宮、直腸など骨盤内の臓器を下から支える筋肉群です。
妊娠・出産や加齢などによって骨盤底の機能が低下すると、尿漏れや下垂感などの症状に関係することがあります。
骨盤底筋トレーニングは、一部の骨盤底症状に対する保存的な方法として行われています。
ただし、膣トレをすればすべての「膣のゆるみ」が改善するわけではありません。
症状の原因や程度によっては別の治療が必要になる場合もあります。
骨盤底筋のトレーニング方法については、膣トレとは?どんな効果があるトレーニングなの?で紹介しています。
セルフケアだけで様子を見続けないほうがよいケース
セルフケアを行っていても、
- 症状が気になり続ける
- 以前より症状が強くなっている
- 尿漏れや排尿トラブルがある
- 膣から何かが出てくる感じがある
- 性交痛や出血などがある
- 何が原因なのかわからない
という場合には、一度医療機関へ相談することを検討しましょう。
原因を確認した結果、すぐ治療をする必要がなく、セルフケアを続けることになる場合もあります。まず状態を確認しておくことで、自分に合った対応を考えやすくなります。
膣のゆるみはどこに相談すればいい?
膣のゆるみについて相談できる医療機関は、症状によって異なります。
| 主な悩み・症状 | 相談先の一例 |
|---|---|
| 性交痛、出血、かゆみ、乾燥、おりものの変化 | 婦人科 |
| 尿漏れ、頻尿、排尿しにくさ、残尿感 | 泌尿器科、女性泌尿器科、婦人科 |
| 膣から何かが下がってくる、異物感がある | 婦人科、女性泌尿器科、骨盤底領域を扱う医療機関 |
| 病気ではなく膣の締まりやゆるみを改善したい | 婦人科形成、美容外科、美容婦人科など |
どこへ相談したらよいかわからない場合には、最初から自分で治療法まで決める必要はありません。
痛みや出血、尿漏れ、下垂感などがある場合は、まず婦人科や泌尿器科などで原因を確認し、そのうえで必要に応じて膣縮小治療を検討するとよいでしょう。
相談する診療科についてさらに詳しく知りたい方は、膣のゆるみは何科に相談する?をご覧ください。
医療機関では膣のゆるみについて何を相談する?
膣の悩みはデリケートなため、「うまく説明できるかわからない」「診察が恥ずかしい」と感じる方もいるでしょう。
受診前には、次のような内容を整理しておくと相談しやすくなります。
- いつから膣のゆるみを感じているか
- 出産歴があるか
- 産後から症状が始まったか
- 閉経前か閉経後か
- お湯漏れや膣ナラがあるか
- 尿漏れや頻尿があるか
- 性交痛や乾燥感があるか
- 出血、かゆみ、おりものの変化があるか
- これまでに女性器の治療を受けたことがあるか
- 今後、妊娠・出産を希望しているか
- 日常生活や性生活でどのようなことに困っているか
医療機関では、問診や必要に応じた診察・検査などを行い、症状の原因や治療の必要性を検討します。
「この治療を受けたい」と決めてから相談する必要はありません。まず自分の状態ではどのような選択肢があるのかを確認してみましょう。
膣縮小治療を検討するなら「治療法」だけでクリニックを選ばない
病気や炎症などではなく、膣のゆるみそのものについて治療を検討する場合には、婦人科形成や美容外科などで相談できることがあります。
膣縮小には、
- ヒアルロン酸などの注入治療
- 脂肪注入
- レーザー治療
- 高周波治療
- HIFUなどの超音波治療
- 切開・縫縮による膣縮小手術
など、さまざまな方法があります。
どの治療が適しているかは、症状の程度、希望する変化、ダウンタイム、費用、将来の妊娠・出産予定などによって異なります。
そのため、「レーザーがよさそう」「ヒアルロン酸なら手軽そう」と治療法だけでクリニックを決めるのではなく、次のようなポイントも確認しましょう。
- 誰が診察・施術を担当するのか
- 女性器形成や骨盤底領域について相談できるか
- 複数の治療法から提案を受けられるか
- 治療のメリットだけでなく、リスクや副作用についても説明があるか
- 治療しないという選択肢についても相談できるか
- 費用総額を事前に確認できるか
- 術後の診察や相談体制が用意されているか
- プライバシーに配慮された環境か
膣縮小治療では、本人がどのような症状に悩み、何を改善したいのかを確認したうえで治療方法を選ぶことが重要です。
切らない治療と手術の違いについては、切らない治療と手術、どちらを選ぶべき?膣縮小で後悔しない判断基準も参考にしてください。
膣のゆるみについて相談できるクリニックを比較
膣のゆるみについて治療を検討する場合は、施術方法だけでなく、「誰に相談できるのか」「自分に合った治療方法を提案してもらえるか」「プライバシーへの配慮があるか」なども確認しておきたいポイントです。
当サイトでは、膣縮小治療に対応するクリニックの中から、医師の性別や患者さんへの配慮、治療方法、実績などを比較して紹介しています。
「どのクリニックへ相談すればいいかわからない」「複数のクリニックを比較してから決めたい」という方は、以下のページも参考にしてください。
膣のゆるみ・受診についてよくある質問
産後に膣がゆるくなった気がします。すぐに治療が必要ですか?
産後に膣のゆるみを感じても、すぐに膣縮小治療が必要とは限りません。
妊娠・出産によって骨盤底や膣まわりの組織には大きな負担がかかるため、産後の身体の回復状況も確認する必要があります。
また、授乳中かどうか、今後妊娠・出産を予定しているかによっても治療の考え方は変わります。
症状が気になる場合は、まず産後の状態について婦人科などで相談し、治療を検討する場合には施術時期について医師と相談しましょう。
詳しくは、産後の膣のゆるみ・締まりを改善するには?をご覧ください。
お風呂上がりにお湯が漏れるだけでも病院へ行ったほうがいいですか?
一度お湯漏れが起きたからといって、必ず治療が必要になるわけではありません。
ただし、何度も繰り返している、以前より増えている、日常生活で困っているなどの場合には、婦人科などで相談してもよいでしょう。
また、尿漏れとの区別がつかない場合や、頻尿・排尿しにくさなどの症状もある場合には、泌尿器科や女性泌尿器科への相談も検討してください。
尿漏れがあれば膣縮小治療で改善できますか?
尿漏れがあるからといって、膣縮小治療が適しているとは限りません。
尿漏れには複数の種類があり、その原因や症状によって適した治療は異なります。
尿漏れが主な悩みの場合には、まず婦人科や泌尿器科、女性泌尿器科などで尿漏れの種類や原因を確認しましょう。
パートナーから「ゆるい」と言われた場合は治療したほうがよいですか?
パートナーから指摘されたことだけを理由に、治療を受ける必要はありません。
自分自身が困っている症状があるか、治療によって何を改善したいのかを考えることが大切です。
気になる場合には医師へ相談し、現在の状態や治療の選択肢を確認したうえで、本人の意思で治療するかどうかを判断しましょう。
膣のゆるみについて相談するだけでも受診できますか?
治療を受けると決めてから受診する必要はありません。
「本当にゆるんでいるのかわからない」「治療が必要なのか知りたい」「セルフケアだけでよいのか相談したい」といった段階でも、医療機関へ相談できます。
特に自由診療の膣縮小治療を検討する場合には、すぐに施術を決めず、治療方法やリスク、費用などについて説明を受けてから検討しましょう。
まとめ|「治療するか」より、まず自分の症状を確認しよう
膣のゆるみを感じても、必ず膣縮小治療が必要になるわけではありません。
お湯漏れや膣ナラなどが気になっている場合でも、症状の頻度や日常生活への影響によって対応は異なります。
また、
- 尿漏れや排尿トラブルがある
- 膣から何かが出てくる感じがある
- 性交痛や膣・外陰部の痛みがある
- 出血、かゆみ、おりものの変化などがある
といった場合には、単なる膣のゆるみだけでなく、別の状態が関係している可能性も考えられます。
大切なのは、「膣がゆるいからこの施術を受けよう」と自己判断するのではなく、自分がどのような症状に困っているのかを確認することです。
膣のゆるみについて治療を検討する場合には、治療方法だけでなく、担当する医師、説明内容、治療の選択肢、アフターフォロー、プライバシーへの配慮なども比較しましょう。
当サイトでは、膣縮小治療に対応するクリニックを、医師の性別や患者さんへの配慮、治療方法、実績などの観点から紹介しています。相談先を探している方は、以下のページも参考にしてください。
参考情報
参照元:公益社団法人 日本産科婦人科学会「ガイドライン」
参照元:公益社団法人 日本産科婦人科学会「産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編2023」
参照元:一般社団法人 日本女性医学学会「閉経関連泌尿生殖器症候群(GSM)について」
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膣のゆるみに対する治療には、切開による膣縮小手術のほか、レーザー、HIFU、高周波、ヒアルロン酸などを用いた治療があります。
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引用元:
みどり美容クリニック・広尾
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